ごあいさつ


   この度、令和4年5月27日に開催致しました通常総会並びに理事会におきまして新たな役員が選任され、松浦代表理事会長の後任をお引き受けすることになりました小森  唯永(コモリタダナガ)でございます。

 重責に身の引き締まる思いですが、会員の皆様のご支援をいただきながら、ともに手を携えて、ばんえい競馬の健全な発展のため、誠心誠意努力する所存でございます。

 

 さて、当協会は、昭和37年に設立以来今日まで、幾多の試練を乗り越え、ばんえい競馬とともに歩んで参りましたが、今年で丁度60年という節目を迎えることになりました。この間、ファンや会員の皆様方、また、行政をはじめとする関連団体や関係業界の皆様方からの暖かいご支援、ご協力に対しまして、改めて深く感謝を申し上げます。

 

    バブル崩壊後の日本は長い不況が続き、赤字に耐え忍んできた多くの地方競馬でも2000年以降、九州の中津競馬をはじめ廃止が相次ぐ事となりました。当時、岩見沢、旭川、帯広、北見の四市で開催していたばんえい競馬も経営不振から2006年には廃止の議論が起こり、帯広市以外の三市が撤退を表明しましたが、帯広市は全国の競馬ファンなどの応援や民間企業からの支援を経て、最終的に一市単独で開催する事を決断、ばんえい競馬が存続されることになりました。その後も厳しい経営は続きましたが、10年前からようやく少しずつ馬券の売上も回復基調となり、今ではインターネット発売が堅調で昨年度は517億円という史上最高の発売額を記録するまでになりました。

 

 しかし、その一方で課題は山積しております。その中でも、ばんえい競馬に携わる専門職をはじめ、調教師、騎手、きゅう務員などきゅう舎関係者の人材育成についても差し迫った状況にあり、危機感を持ってしっかりと対策を講じて行かなければ、今後、競馬事業の根幹をも揺るがすものだと危惧しております。

  

 当法人としては、混迷する世界経済の見通しと環境の変化を踏まえつつ、持続可能な未来の実現のため、数年先を見据えて事業展開への備えをする事が極めて重要だと考えております。

   そのような中で、目指すべき道筋を明らかにするために、今般、第2期目となります「中期経営五ヶ年計画」を策定しました。

 

 当該計画に基づき、会員が同じ目的意識を持つ仲間として一体感を醸成しながら、事業活動を通じて社会的な使命と責任を果たして参ります。

 

 今後とも、当法人の益々の発展と皆様のご理解、ご協力を賜りますよう、何卒、よろしくお願い申し上げます。

 

                               

                               

                                

 

                                   

          令和4年6月          

一般社団法人ばんえい競馬馬主協会

                            代表理事会長  小森 唯永